【引っ越し】新たな生活へ
現在、異動シーズン真っ只中です!そんな中、先日あったご依頼。高齢の女性の依頼者様からお電話があり、
「草加から板橋区まで引っ越しをお願いできますか?」
というご依頼でした。
その声には少し緊張が混じっていました。
お話を伺うと、最近ご主人を亡くされ、一人で暮らしていくのが少し不安になり、
息子さん家族の近くに移り住むことを決めたのだそうです。
「荷物もそんなに多くはないんですけど、自分ではもう無理で……」
と、少し申し訳なさそうに話してくださいました。
「大丈夫ですよ!新しい生活のお手伝い、私たちにお任せください!」
とお伝えすると、少しほっとしたような声で
「よろしくお願いします」
と言われました。
その瞬間、こちらも背筋が伸びる思いでした。
この引っ越しは単なる荷物の運搬ではなく、新たな人生のスタートを支えるお仕事。
気持ちを込めて作業しようと心に決めました。
当日、草加市のお宅にお伺いすると、どこもきれいに片付けられていて、ご主人との暮らしの名残があちこちに感じられます。
リビングには写真立てや小さな飾り物、キッチンには使い込まれた調理器具やお気に入りだったのだろうと思われるカップが並んでいました。
「少しずつ整理したつもりなんですけど、思い出の品も多くて……」
と、女性は申し訳なさそうに微笑まれました。
その表情を見て、
「大切なものをしっかり運ばせていただきますね」
とお伝えしました。
作業を始めると、梱包するたびにその品物に詰まった想いが伝わってくるようでした。
例えば、一つの食器棚。
「これはご主人と選ばれたものですか?」
と何気なく尋ねると、
「そうなんです。これだけは持って行きたくて」
と少し照れくさそうに話してくださいました。
私たちはそれを聞いて、さらに丁寧に梱包材で包み、傷一つつけないよう慎重に運び出しました。
一つひとつの荷物を大切に運びながら、女性とお話しする時間が自然と増えていきました。
「この写真はね、息子が小さい頃の家族旅行のものなのよ」
「このカップは主人と毎朝コーヒーを飲んでいた思い出があるの」
物の一つ一つが語るエピソードは、どれも温かく、どれも愛おしいものばかりでした。
すべての荷物をトラックに積み込み、板橋区の新居へ向かいます。
車中では、
「新しい生活、少しでも楽しんでいただけるといいな」
と心の中で願いながら、スムーズに運ぶための段取りを頭の中で確認しました。
新居は息子さん家族のすぐ近くの明るいマンションでした。
日当たりの良いリビングに荷物を運び入れると、女性は
「ここなら安心して暮らせそうね」
と、どこか晴れやかな表情をされました。
荷物をひとつずつ部屋に配置していき、
「その棚はあの壁際に置いてください」
と、以前の緊張した雰囲気とは違う、しっかりとした指示が飛びます。
新生活への期待と意気込みが伝わってきて、私たちも嬉しくなりました。
すべての作業が終わり、
「こんなに早く終わるとは思わなかったわ。本当に助かりました」
と感謝の言葉をいただきました。
私たちも、ただ荷物を運ぶだけではなく、誰かの新しい一歩を支えられる仕事に携われたことを誇りに思います。
この引っ越しが、新しい生活のスタートラインに立つお手伝いになったなら、それ以上の喜びはありません。
次の現場でも誰かの「新しい一歩」を支えるために、全力を尽くします。
2025/03/15
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