【エアコンクリーニング】10年分の汚れ!
渋谷区のとあるマンションに到着したのは、午前中の静けさがまだ漂う頃だった。その部屋に足を踏み入れた瞬間、エアコンから放たれる何とも言えない空気が鼻をついた。
それは、湿気と埃、そして長年蓄積された汚れが作り出した独特の匂いだった。
今回のご依頼のエアコンクリーニング。
なんと10年間一度も掃除されたことがないらしい。
「とても汚れてます」と事前に聞いてはいたが、実物を目の前にして改めてその状態に驚かされる。
今回の作業は1名で3時間、エアコン2台を徹底的にクリーニングするというものだ。
一瞬、「これは時間内に終わるのか?」と不安が頭をよぎる。
しかし、仕事に取り掛かると決めた以上は全力でやり遂げるだけだ。
エアコンのカバーを外すと、内部には埃の層が何層にも積み重なり、まるで地層のようだ。
フィルターはというと、元の色が想像できないほど黒ずんでいる。
それだけでなく、吹き出し口にはカビらしきものがびっしりと付着しており、まさに「10年もの」という言葉がふさわしい。
まずは高圧洗浄機を準備し、内部の汚れを一気に洗い流していく。
最初に噴射された水は透明だったが、それがすぐに真っ黒になり、汚れが勢いよく流れ落ちていく様子はどこか痛快でもあった。
「ここまで汚れが溜まると、掃除のしがいがあるな」と思いながらも、丁寧に細部まで手を抜かず作業を進める。
一方、細かな部品には専用のブラシを使い分けて丹念に磨き上げる。
吹き出し口のカビも一つ一つ除去し、見違えるほど綺麗にしていく。
作業を進めるうちに、汚れに覆われていたエアコンの内部が徐々に本来の姿を取り戻していく。
その変化を目の当たりにするたびに、疲れよりも達成感が勝っていく。
汚れがなくなり、金属部分がきらりと光を放つと、ただの機械であるエアコンがどこか新しい生命を得たようにも感じられた。
スイッチを入れると、勢いよく放たれる清々しい風が部屋の空気を一変させる。
それまでの重苦しさが嘘のように軽やかな空間になったのだ。
依頼主もその変化に驚き、思わず
「こんなに変わるんですね!」
と感嘆の声を漏らしていた。
エアコンから漂う冷たい風が肌に当たると、清潔さと共にどこか安心感すら覚える。
作業を終えて片付けをしながらふと時計を見ると、ちょうど予定していた時間ぴったりだった。
どれだけ疲れていても、こうした達成感があるからこの仕事はやめられない。
エアコン2台、たった3時間の作業だけれど、この日記に残しておきたいほど特別な仕事だったと、そう思える一日だった。
2025/05/10
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