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【サンタクロース代行】夢と笑顔を届けた特別なクリスマスイブ

12月24日、クリスマスイブ。

冬の冷たい風が街を包みながらも、家々の窓からこぼれる灯りが心を温めてくれる。

そんな特別な夜に、足立区のお父さんからのご依頼で、サンタクロースの代行を務めることになった。

今回のご依頼は、6歳の息子さんと4歳の娘さんに、サンタクロースとしてプレゼントを渡してほしいというもの。

サンタクロースの衣装はご依頼者様が用意してくださるとのことで、時間通りにご自宅へ。

約束の18時30分、少し早めに到着すると、お父さんがそわそわと玄関先で待っていてくれた。

「本当に助かります！」
お父さんの表情は緊張と期待が入り混じったような様子だった。

すでに準備してくださったサンタクロースの衣装を受け取り、着替えながら打ち合わせを行う。

「子どもたちは、もうサンタクロースが来るのを楽しみにしていて……。玄関のチャイムが鳴ったら、驚かせてほしいんです」とお父さん。

奥の部屋からは、子どもたちがワクワクした様子で話す声が聞こえてくる。

衣装に着替え、帽子をしっかりとかぶる。

鏡を見ると、まるで本物のサンタクロースになったような気分だ。

お父さんと小声で「準備OKですね」と確認し、いよいよ玄関のチャイムを鳴らす。

「メリークリスマース！」

扉が開くと、そこには驚きと喜びの表情を浮かべた子どもたちがいた。

目をまん丸にして、一瞬動きを止める息子さんと娘さん。

すぐに「わぁー！」という歓声が上がる。

「サンタさんだ！」
「ほんとに来てくれた！」

子どもたちの目が輝いている。

信じられないという表情をしながら、恐る恐る近づいてくる娘さん。

息子さんは興奮を抑えきれない様子で、小さな手を伸ばしてきた。

「いい子にしてたかな？」と低めの声で問いかけると、二人とも元気よく
「うん！」と答えてくれた。

「そうかそうか、いい子にしてたご褒美に、プレゼントを持ってきたよ」

と言いながら袋を開けると、二人の期待に満ちた視線がプレゼントに注がれる。

「これ、ぼくの！？」
「わたしのもある？」

名前を呼びながらプレゼントを手渡すと、二人は大事そうに包みを抱きしめ、体全体で喜びを表した。。

お父さんがそっと微笑む。

娘さんはプレゼントを手にしながら、まだ不思議そうな顔をしている。

「サンタさん、どうやって来たの？」

という素朴な疑問に、

「トナカイのソリに乗って、世界中の子どもたちのところにプレゼントを届けに行くんだよ」

と優しく答える。

「やっぱりトナカイ！」
「飛んできたの？」

興奮しながら次々と質問が飛んでくる。

夢の世界を信じている子どもたちの純粋な心に、こちらも思わず笑顔になった。

お父さんが「そろそろ時間ですね」と時計をちらりと見せる。

名残惜しそうな子どもたちに「また来年も、いい子にしていたら会えるかもね」と伝えると、「うん！」と元気いっぱいの返事が返ってきた。

玄関を出る前に、ふと後ろを振り返ると、娘さんがまだこちらをじっと見つめていた。

そして小さな声で「サンタさん、ありがとう」と呟いた。

その瞬間、とても暖かな気持ちになりこの仕事の素晴らしさを改めて感じた。

お父さんは深々と頭を下げ、

「本当にありがとうございました。子どもたちの最高の思い出になりました」

と感謝の言葉を伝えてくださった。

こちらこそ、素敵なひとときを共にできたことに感謝したい。

冷たい空気の中、心がぽかぽかと温まる、そんなクリスマスイブだった。

2025/12/25