【願書並びの代行】~夜通しの奮闘記~
「夜は冷え込むので防寒対策をしっかりお願いしますね。」ご依頼者様であるお父さんから、そう言われたのは、まだ日が沈む前のことだった。
杉並区のある幼稚園の願書提出のための並び代行。
受付開始は朝の8時。
それに間に合うように、前日の22時から並ぶことになった。
寒さ対策は万全だ。
厚手のダウンジャケットに、手袋、ニット帽。
座り続けることを考えて折りたたみの椅子も持参した。
それでも、この10時間の長丁場を耐え抜くのは簡単なことではない。
夜22時、列の最後尾に並ぶ。
すでに何人もの保護者が並んでいた。
幼稚園によっては倍率が高く、願書をもらうために徹夜で並ぶのも珍しくない。
周りの様子を見渡し、前後に並んでいる方に軽く挨拶をする。
「こんばんは。寒いですね。」
こうしたちょっとした会話が、後々大きな助けになる。
願書を受け取るためのルールは簡単だが、長時間並ぶとなるとトイレにも行きたくなるし、少し体を動かしたくもなる。
そんなときに、列を抜けても場所を確保してもらえるよう、前後の人と少しでも顔見知りになっておくことが大切だ。
深夜1時、寒さとの戦い。
時間の流れがとてつもなく遅く感じる。
夜間の冷え込みは想像以上だった。
足元からじわじわと寒さが這い上がってくる。
厚手の靴下を履いていても、地面に近い足先が冷たくなる。
カイロをポケットに入れ、少しでも体を温める。
並んでいる人たちも、同じように寒さと戦っていた。
前に並んでいる方が、温かい飲み物を差し入れしてくれた。
「よかったらどうぞ。」
「ありがとうございます!」
この一杯のホットコーヒーが、どれだけありがたかったことか。
夜の寒さに震えながらも、人の優しさに触れる時間だった。
朝5時、少しずつ空が明るくなる。
長かった夜が終わろうとしている。
空の端がうっすらと明るくなってきた。
周囲の人たちも眠気と寒さで疲れが見えるが、あと少しの辛抱だ。
6時を過ぎると、次第に並ぶ人が増えてきた。
ここで後ろの方が「何番目ですか?」と聞いてくる。
ざっと数えると、自分は20番目あたり。
予定していた人数分の願書は確実に手に入りそうだ。
朝8時、ついに願書を受け取る。
いよいよ受付開始の時間。
並んでいた方々が一人ずつ願書を受け取っていく。
自分の番になり、無事に願書を受け取った。
ホッとした瞬間だった。
ご依頼者様のお父さんに願書を渡すと、感謝の言葉をいただいた。
「本当にありがとうございます!これで無事に出願できます。」
ご家族にとっては、これが大きな一歩。
子どもの将来につながる大切な手続きを無事に終えることができた。
そのお手伝いができたことに、こちらも少し誇らしい気持ちになった。
幼稚園の願書並び代行は、ただ待つだけの仕事ではない。
寒さや眠気との戦い、トイレなどの対応、そして周囲とのコミュニケーション。
こうしたポイントを押さえておけば、スムーズに進めることができる。
今回も無事に役目を果たせたことに、安堵の気持ちとともに、小さな達成感を感じた。
また、誰かのお手伝いが必要になったら、ぜひお気軽にご相談ください!
2025/10/14
過去の記事
2025/10/14 【願書並びの代行】~夜通しの奮闘記~
2025/10/12 【排水管クリーニング】排水管のつまりもスッキリ解消
2025/10/10 【大型金庫の撤去】200kgの金庫回収
2025/10/08 【雑誌の片付け】押し入れいっぱいの雑誌を一気に回収!
2025/10/06 【不要品回収】ダブルベッドとマットレスの搬出作業
2025/10/04 【物置を整理】ご夫婦と振り返る家族の歴史
2025/10/02 【排水桝の詰まり】徹底クリーニング!木の根まで取り除いてスッキリ解決